妊娠線
人の皮膚は表皮・真皮・皮下組織の3層からなっています。
このうち、妊娠してお腹が大きくなるにつれ、表皮は伸びていきます。
しかし、急激なお腹の成長に対応しながら表皮は伸びるのに対し、真皮や皮下組織の一部は伸びにくいため、お腹の成長についていけず、弾性線維に亀裂が生じてしまうのです。
伸びて薄くなった表皮の亀裂部分からは、その下にある毛細血管が透けて見え、それが妊娠線になります。
妊娠線が現れるのは
妊娠線が現れるのは妊娠6〜7か月以降に多く見られます。
6〜7カ月以降はというのは、多くの妊婦さんがつわりを終える頃でもあり、
つわりが終わるとともに、食欲も出てきて、その栄養で赤ちゃんもお腹の中ですくすくと育って体重も増加し始める時期でもあります。
お腹以外にも、妊娠によってふくよかになる乳房周囲やお尻、太ももの裏など皮下脂肪がつきやすいところにできやすくなります。
その亀裂は放射線状に、赤紫色の線状班として現れ、線が出来てから1年経つころには、白いひび割れ上の線になっていきます。
出来てしまった妊娠線に痛みはありませんが、かゆみが伴うことがあるので、?き壊しに注意しなければいけません。
妊娠線は、皮膚線状や線状皮膚委縮ともよばれ、妊娠していなくても、男女問わず急激に太ってしまった時や身長が伸びてしまった時にもこのような線が出来てしまうこともあります。
妊娠中は、赤ちゃんの成長とともにお腹が大きくなるのはもちろん、
肌の乾燥やストレス、ホルモンバランスの崩れなど心も体も肌も負担が多くかかり、妊娠線ができやすい環境になってしまっているため、妊婦さんに多くこの症状が現れ、「妊娠線」とよばれているのす。
仲良しのタイミングがわからない場合は排卵検査薬を使うことで正確な排卵日を知ることができます。
妊娠線のでき方は個人差があります。
妊娠してもあまりお腹が大きくならなかったり、皮膚の伸びが良くしっとりとしている人など出来にくかったり、
皮膚が元々カサカサしている人は出来やすかったりと体質上の違いもありますが、
皮下脂肪の厚い人や、小柄でお腹が突き出やすいひと、双子ちゃんの妊娠や経産婦さんは出来やすいといわれています。
一般的には妊婦のさんの7割の人に出来てしまうようです。
そして、妊娠線の最大の悩みは、出来てしまうと、もう、完全には消えないということです。
出来てしまった妊娠線は出産後、少しずつ薄く目立たなくなっていきますが、亀裂の入った真皮や皮下組織が完全に修復することはなく、白いすじとして肌に残ってしまいます。
中には色素沈着して黒い線として残ることも。
しかし、妊娠線は予防が可能です。
消える事のない妊娠線ができる前にぜひ予防しておきたいものです。
一般的には妊婦のさんの7割の人に出来てしまうようです。
そして、妊娠線の最大の悩みは、出来てしまうと、もう、完全には消えないということです。
出来てしまった妊娠線は出産後、少しずつ薄く目立たなくなっていきますが、亀裂の入った真皮や皮下組織が完全に修復することはなく、白いすじとして肌に残ってしまいます。
中には色素沈着して黒い線として残ることも。
しかし、妊娠線は予防が可能です。
消える事のない妊娠線ができる前にぜひ予防しておきたいものです。
妊娠線のない皮膚
皮膚は表皮、毛根などのある真皮、脂肪細胞や毛細血管などがある皮下組織という3層構造で、筋肉がそれらを支えています。このバランスが取れている状態が妊娠線のない皮膚です。
妊娠線ができた妊娠中の皮膚
皮下組織にある脂肪細胞が肥大します。伸縮性のある表皮は伸びるが、真皮や皮下組織は伸びることができず、亀裂ができ、炎症を起こします。(赤紫色の線)
出産後の皮膚
脂肪細胞は縮小し、亀裂も縮まります。炎症も治まり、赤紫の色は消え白っぽく光沢のあるすじが残ります。これが妊娠線です。
いつ頃から対策をとればいいのか
一度できたら消えることのない妊娠線・・・。そんな妊娠線のことを考えながら憂鬱な気分ですごすよりも、生まれてくるベビーの事を想像しながら幸せなマタニティライフを送りたいですよね。
そうするためには、妊娠線を予防するに限ります。予防して妊娠線が出来なければ、憂鬱な事なんて一つもないんです。では、いつ頃から対策をとればいいのでしょう。
妊娠線のできる時期は人それぞれですが、出来やすいタイミングを知っておくことで、自分に合ったケアの時期がわかります。
妊娠初期(〜妊娠4カ月後半)
妊娠線は皮膚の乾燥が大敵。潤いを与え、肌を柔軟にすることが大切です。そのことからいえば、妊娠線クリーム等でケアを始める場合は早い時期からがお勧めです。
また、食生活を注意したりすることで予防できます。
妊娠初期の4カ月頃はまだお腹は目立たないものの、「食べつわり」の妊婦さんはこの時期からでも体重が増加しやすく、妊娠線が出始める人もいるので要注意です。
妊娠中期(妊娠5カ月〜)
妊娠5カ月目はお腹が大きくなり始める頃です。
6・7カ月頃になるとつわりも終わる人も多く、食欲が戻ってきます。
体全体がふくよかになってきたり、乳房も大きくなってくるので乳房に妊娠線が出来ることも。
妊娠線ができた妊婦さんの約10%が7カ月目に出来ています。
妊娠後期(妊娠8か月〜)
妊娠線ができた妊婦さんの約20%が妊娠8・9カ月、約25%強が臨月の10カ月に妊娠線が出来ています。
このころには、赤ちゃんも大きく成長し、足元が見えないくらいお腹が出てきています。
臨月が近くなれば近くなるほど妊娠線ができる危険があります。
お腹が大きくなってからも妊娠線ができず、油断していると、出産直前の2週間くらいの間にバッと出来てしまう人もいます。
急にできてしまうケースもあります
お腹の大きさに関わらず、急にできてしまうケースもあります。
クリーム等の保湿ケアは最低でも臨月前にはケアを始めるましょう。
また、お腹が大きくなるのが早いかなと思ったり、乾燥やかゆみが気になる人、出来る限り妊娠線を回避したい、いつ始めたらいいか迷うという人は、妊娠初期から始めればタイミングはバッチリだと思います。
言うなれば、早ければ早いほど、効果的な妊娠線予防が期待できます。妊娠初期のつわりが終わったころに始めましょう。
逆に、ケアを怠れば、あっという間に妊娠線が出来てしまう可能性もあるのでご注意を。
もしも、もうできてしまったという時でも妊娠線がそれ以上広がらないようにすることも必要です。
ただし、クリームを塗りマッサージをする場合は、母体に負担がかかるので、強くマッサージしたりせず、お腹に張りを感じる時期には控えるようにしましょう。
ケアの時期はおなかの赤ちゃんのためにも、体調とも相談して行うことも大切です。
どんな対策があるのか
一度できてしまうと一生消えない妊娠線。出産後は、何物にもだいかえがたい大切なベビーを抱きしめたら、妊娠線なんて気にならないくらいの喜びを感じます。
しかし、育児の忙しさの中でも、子供にとって、素敵なママでいたいもの。頑張って体形を元に戻しても妊娠線が残っていたら、水の泡。そのためにも、予防できる妊娠線はぜひ、事前にケアしておきたいものです。
では、妊娠線のケアにはどのような対策があるでしょうか。
よく、お腹の赤ちゃんと二人分と言ったように、つわりが終わると食欲が出てくるため、過食になり、体重増加しやすい時期です。
食事のバランスやカロリーを考えたりして体重増加を抑えなくてはなりません。
体重が増えすぎると妊娠線ができやすいばかりか、妊娠中毒症や肥満胎児などの深刻な症状が出てきてしまいます。
ウォーキングやスイミング、エアロビ、ヨガ、ティラピスなど、マタニティーでもできる運動を心がけてみましょう。
適度な運動はリフレッシュ効果もあるので肩こりや腰痛、不眠などの改善にも役立ちます。
食事は高タンパク・低脂肪・繊維質の食材を中心とします。
具体的には野菜やお魚、大豆、鳥や豚のお肉などをバランスよくとればokです。
ちなみに妊婦さんに必要な1日のカロリーは妊娠初期〜妊娠中期=2000カロリー、妊娠後期=2150カロリーが目安です。
しかし、太りすぎもよくないですが、体重を気にかけすぎてダイエットのように食事をとらなかったり、
極端に少なくしてしまうと、お腹の赤ちゃんの成長や、出産に必要な体力が保持できなくなり、
難産や低体重の赤ちゃんが生まれたりと、健全な出産が望めなくなりますので要注意。
運動も、おなかが張りやすい人の場合、早産になり兼ねないので、うまくコントロールしていかなければなりません。
一番いい予防方法
一番いい方法はお腹が大きくなる前から肌をしっかり保湿ケアし、毎日マッサージし、肌を柔らかくしておくことです。
肌を保湿し柔らかくしておくことで、お腹が急に大きくなることがあっても、無理なく皮膚が伸びます。
また、クリームを塗った際、マッサージを行うことで、内側の真皮・皮下組織も軟らかく柔軟になります。
妊娠中はホルモンのバランスが崩れてかさつきやかゆみが起こりやすく、普段乾燥肌でない人も乾燥してきます。なので、常に潤いをキープし皮膚が伸びやすい状態をキープすることが大切です。
妊娠線の予防マッサージをする場所は、結構広範囲です。
お腹全体・バスト・二の腕・おしり・ふともも・足の付け根・ひざの裏など妊娠線はお腹以外にも出来るので、こうした場所もマッサージするとよいです。
お腹
一番気になるお腹は、赤ちゃんのがいることを思いながら、優しくなでるようにクリームを塗ります。
押したり強く引っ張ったりせず、お腹に手のひらを当て『の』の字を描くようにクリームやオイルを滑らかに伸ばしていきましょう。
二の腕
二の腕、太もも、お尻は下から上へ手のひらでクリームをのばします。
妊娠中は結構の流れも悪くなりがちなので、下から上へマッサージすることで血行の改善にも効果があります。
バスト
バストは乳首を境に上部は下に向け、下部は上に向け、手のひらで優しくマッサージします。
これは妊娠線の予防とともに授乳準備のおっぱいマッサージの役目にもなります。
クリームが残ったら、鎖骨の下を鎖骨と平行に内側から外側に向かってさすれば胸が張り始めた時など楽になりますよ。
マッサージする際の注意点
妊娠線予防のマッサージは、肩や腰などコリを解消するマッサージと違います。
揉んだり叩いたりしないようにしましょう。また、マッサージの際は、クリームやオイルを塗るのをお忘れなく。
肌の保湿や弾力を高めるのに効果的ですし、肌に負担なくマッサージできます。
クリームやお言う少量だとのばす時に力が入りすぎたり肌を押しがちになってしまうので、手のひらにたっぷり乗せて優しくのばしましょう。
残りは首元など他の部分に塗ればスキンケアになります。
妊娠線の予防は続けることが大切。やめた途端に出来てしまたなんてこともあります。
しかし、疲れやストレスを感じる時には、一番ケアしたい場所だけにしましょう。
マッサージケア中にお腹が張ったり気分が悪くなったりしたらすぐに中断し休んでください。
妊娠線を作らないことが目的ですが、お腹の赤ちゃんとママの体を一番に考えて下さい。
担当の医師に相談して、マッサージが必要が無かったり、マッサージを控えるように言われている時は、その指導に従ってお休みしてください。
クリームやオイルは保湿力の高いものもありますが、マタニティ用のクリームであれば、オーガニックのものなど、たくさん種類があるので肌の状態を見ながら選べますし、敏感になりがちの肌でも安心して使えます。
この妊娠線ケアを続けるコツですが、お腹の赤ちゃんとのコミュニケーションとして行うと、負担なく続けられます。
お腹の赤ちゃんと対話しながら、クリームでやさしくマッサージすれば、心も体もリラックスでき、マタニティライフがさらに楽しくなります。
そして、伸びが良く軟らかくなったお腹はきっと、お腹の中の赤ちゃんもゆったりと心地よくお腹の中の生活を送れることでしょう。